のんびりなぴあの

ピアノの練習記録とおひとりさまの日常です

おひなさまときもの

この前も「ウチ、断捨離しました」は必ず見ていると書きましたが。
リアルタイムはなかなか見れないというか、そもそも何時にやってるのか知らないな(笑)
TVerで見ています。


断捨離をしようとするその家の本質的な問題を的確に捉えて、それを相手に伝わる言葉にするやましたさんを「すごいなー」と思いながら見ています。


今回は「断捨離」の番組なのに「捨てない」という選択だったのが面白かったです。
2つの家族からの相談で、そのどちらも「邪魔」と思っているものをどうするかって悩んでいました。


どちらも大変興味深かったのですが、1つ目の相談が今の自分に刺さったので、書いておこうと思いました。
若い夫婦と娘が住むシャレオツな家に突然、大きな荷物が送られてきました。
夫の母から孫への「七段飾りの雛人形」です。
いくつもパーツがあるので、箱は1個ではすみません。
いくつもの箱がダンボールで梱包されて、わりと大きめの押入れがそれだけでパンパンになっていました。
私もそれを見た時は「めっちゃ、邪魔!絶対にいらない」って思いました。
(実家には雛人形がなくて、箱に入れた状態があんなに大きくなるんだ!というのを初めて知りました)


今回、やましたさんはリモートでの相談です。
相談者とパソコンで話し合います。
相談者が、来客用のお布団や娘の着替えを入れるためのスペースがお雛様に占拠されていることを打ち明けます。怖くて梱包を開けられないとも。
すると、やましたさん。
何がどう怖いのか、自分で確かめないと!とアドバイス。
そして、子供の成長を願う「お雛様」が多くの家庭で不要なグッズになってることはとても悲しいと言います。
お雛様を愛でるには
 1,空間に余裕
 2,時間に余裕
 3,気持ちに余裕 がなくてはならない。
不要って思うってことは、私達はこの3つを失ってしまったってことだから悲しいと。
そして逆にお義母さまにはその気持の余裕があるんじゃないか、それを今、教えてもらってるのかもしれないねと、お義母さんの気持ちを咀嚼して伝えます。
相談者も「余裕がない」という言葉にはっとしたところがあって、荷物をほどいて、お雛様と向き合うことに。


そして現れた巨大なお雛様!
どーーーん!!!って感じ。
そして説明書を読み始め、飾り付けへ。
すると、あんなに開けるのが怖いと言っていた奥さん、もうお雛様に夢中www
小道具の細部に行き届いた職人の技が、理系女子の奥さんの心に突き刺さったのです!と平泉成さんのナレーションが入ります。


2時間後、立派な七段飾りの完成です。
一緒に飾り付けをした旦那さんとも「楽しかったね〜」と一段落の様子。
ところが、奥さん、
「この辺も片付けてきれいにしたい」と元々あったTVなどをその部屋から撤去することに。
おぉ!これが七段飾りのパワーか!!!
TVごときなぞ吹き飛ばしましたよー(≧∇≦)/
そしてお客さん用の布団も処分、その時に借りればいいじゃん!という結論に。


最後には、いつもならやましたさんが総括して言うような言葉を奥さんから言い出しました。
「場所を取るだけが悪ではない」
「場所を取っても、見ていて凄いと思うものを残しておくことは大事」
「無駄だからといって捨てるばっかりじゃなくて、多少物は増えても、いいものを一つくらい持つのは悪くない」


断捨離っていうと、どうしても「無駄なものを捨てる」というイメージですが、実は物との関係性に向き合うことなんですね。(やましたさんの本に書いてあります)



そしてここからが本題。(えーーーっ、長いな!)
今日、お昼すぎに着物用の小物セットを断捨離した事を投稿しました。
多分、この先着物は着ないかなということで。
実際、中を開けてみると、使用してただけあって結構傷んでました。
これって消耗品なんだなぁと思って、わりとあっさりさようなら出来ました。


その時はもちろん、小物セットだけ断捨離して着物までのことは考えていませんでした。
そんな時にたまたま綺麗な単衣の襦袢の画像を目にしました。



着物を仕立てている方で、
「着物も着る人がいるのかいないのか」と書いておられて、どきっとしました。
ついさっき「もう着ないだろうな」と書いたばっかりでしたから。


実は私の祖母も着物を仕立てていました。
だから着物や反物はいつも部屋にありました。
もらった端切れで遊んだりもしていました。
そんな風に育っってきたのに「もう着ない」って思ってるんだな〜と、少し寂しい気持ちになりました。


ただ、着物は好きなのでこれからも大事に持ってようとは思っていたのですが、それはただ持ってるという意味でした。
「お雛様」のように「愛でる」とか「慈しむ」という余裕が自分にはなかったんですね。


Kakiさんのブログを読んで、こうやって日本の文化を守ってくださってる人がいるということを再認識して、自分もちゃんと着物と向き合おうって思いました。
お金に余裕のある家ではなかったから、そんなに高価な着物ではありませんが、それでも1枚1枚親が作ってくれたものです。
着物に風を通す時季が来たら、母と一緒に見て楽しもうと思いました。
着る機会はないかもだけど、絶対に断捨離しないわよ!!!


2017年4月 母親が植えたチューリップです。